売上を上げることと時間のコントロール

時間の疑問

 決算が近づくと、上の立場の方からいつも以上に『売上』の話をされることが多くなる様に感じます。私の勤務先でも一ヶ月程前から、もっと『売上』を上げる為に何ができるかを常に問われ続けています。勿論、売上が上がらないことには、自分の賃金を上げることもできませんし、そもそも売上なしには、事業の存続はありえません。今回は、売上を上げる為に個人単位でできることと、組織全体でできることを考えてみたいと思います。

 まず、個人単位でできることとしては、自分の日々の動きが、売上にどの程度貢献するのかを意識してみることだと思います。具体的には、自分の時給を意識して、その分の働きをしているのか、そこに至らない場合は、どのようにすると自分の時給分を稼ぐことができるのかを意識することです。それを意識すると、次は、自分の時間をどのように使うかを考えるようになります。

 周りの人をよく観察してみると、時間を有限だと捉えている人と時間が無限にあると思っているように見える人がいます。時間を有限と捉えている方、例えば、時給で働かれるパートタイムの方は、自分が働く時間を意識され、その時間内でできることを精一杯されているように感じる事が多いです。

 時間を有限と捉えるには、一日のお仕事を始める前に、タスクごとに時間設定をすること、そして一日の終わりにその時間設定がどのくらい達成できたかを毎日行う事が、一番効果があるように思います。タスクによっては、思ったより時間がかかってしまったケースや、逆に早く完了するケースもあります。タイマーを自分の中で設定することにより、一つ一つの仕事への取り込み方は全く違ってきます。自分の集中力をフル活用することが可能になりますし、又、自分の得意なこと、苦手なことが明確になり、自分を知るきっかけにもなります。

 次に、組織全体でできる事を考えてみたいと思います。いくら仕事を個人に任せているとはいえ、定期的に、個人個人の時間の使い方を観察することは大切です。それには、まず完成品にどこまでの品質を求めるのかを明確にする必要があります。同じ仕事内容であっても、個人ごとにかける時間が違うのは、求める品質が個人によって異なることも原因の一つです。ある人にとっては完成品でも、ある人から見れば、それは7割程度の出来に過ぎない事もあるかもしれません。

 組織として、どこまでの品質を求めるのかを、個人個人に示すことで、かけるべき標準時間がイメージしやすいですし、人によっての完成品のレベルが異なることもある程度防げる様に思います。個人は時間を意識して、自分の仕事に取り組むこと、組織は全体から、個人個人の動きをよく観察し、適宜必要なアクションを起こすことで、売上と時間のコントロールが両立するように感じます。

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