新社会人の方も、会社の研修が一通り落ち着き、職場にも慣れてきた頃でしょうか。この時期になると、自分が社会人になりたての頃を思い出します。この会社で是非働いてみたいという気持ちをベースに入社され、少なからず会社と自分に期待をし、社会人生活を過ごされている事と思います。
ですが、実際働いてみると、『こんなはずじゃなかった』という気持ちであったり、『何でこんな事をしなくてはならないのだろう』という思いを抱いたりと、思い描いていた理想と現実のギャップに戸惑ったりする場面にこれからたくさん遭遇されることもあられると思います。
何かがおかしいと感じることは当然あります。自分がこれまで積み上げてきた価値観と、会社でこれまで培われてきた価値観の食い違い。すんなりと受け入れたり、受け流すことができる内容であれば問題ないのですが、それができない場合、ストレスを感じたり、苦しみに押しつぶされることになることもあります。
実際、私自身もたくさん悩んできましたし、今も日々疑問を抱かない事はないですが、一つ大事にしている言葉があります。『自分の”あれ、これおかしいな”という感覚を大切に。たとえ言葉に出さないでも、その自分の物差しを持ち続けることを大事に。』20代前半の頃、当時の上司から頂いた言葉です。今思えば、当時感じていた私の戸惑いを当時の上司はくみ取ってくれていたのかもしれません。その言葉を頂いて、少し楽になった記憶がありますし、今も助けられています。
実は、最近も気づかされたことに、何らかの違和感は、自分だけでなく他者も抱いていることが多いです。何かのきっかけで、同僚や先輩と話してみると自分だけじゃなかったと感じる事が多々あります。
なかなか、表だって言えない内容であっても、同じ立場にいる人間同士でまず思いを吐露しあう場は大切です。例え最初はネガティブな内容であっても、職場が今よりももっと良くなるための何らかのきっかけになることもあるように思います。現状のまま我慢することも一つの選択肢ですし、理想に少しでも近づくために何らかのアクションをとることも自分次第だと最近つくづく思います。
自分が何らかの疑問を抱えたままだと、生産性は当然落ちていきますので、まずは身近な人に疑問を打ち明けてみることが第一歩のように思います。そして、自分が抱く疑問は、実は自分が本当に実現したいこととリンクしていたり、自分が大切にしている価値観であったりする事もあります。会社という組織や他者との違和感は、自分自身を知るいい機会でもありますので、悲観的になることもあると思いますが、少し違う視点から見てみると思わぬ発見があるかもしれません。